CPUクーラーは差し込むだけでは取り付けられないので、初めてだとかなりハードルが高いですよね。しかもタイプによって取り付け方が変わったり……と、かなり厄介なパーツです。
私も今はレゴブロックをはめるような感覚でCPUクーラーを交換できますが、はじめて取り付けたときは向きを間違えて電源ケーブルが接続できずかなり苦戦した気が。
そこでこの記事では、CPUクーラーの取り付け方と外し方をわかりやすく解説します。
この記事を読めば、気分でCPUクーラーを付け替えて楽しんだり、ホコリが溜まったらCPUクーラーを外してササッと掃除したりできるようになりますよ!
CPUクーラーを取り付けるときの注意点
CPUクーラーを取り付けるときの注意点はこの3つです。
それぞれサラッと解説しますね。
保護フィルムをはがす
新品のCPUクーラーは、CPUと接する面に保護フィルムが貼ってあります。
はがすとこんな感じ。
保護フィルムをはがさずに使うと熱伝導率が落ちるので、CPU温度が上がってしまいます。これは何回か取り付けたことがある人でもはがし忘れることもあるくらい定番のミスですね。
私も一度はがし忘れたままCPUクーラーを取り付けたことがあります……
グリスを塗っておく
CPUの熱をCPUクーラーに伝えるためのペーストが「CPUグリス」です。
CPUグリスを塗っていないとCPUの熱がクーラーに伝わりにくいので、熱がたまって性能がおちてしまいます。
CPUクーラーを買うとグリスもついてくることが多いですが、あまり性能が良くないのでこちらの「MX-4」を使うのがおすすめ。
手頃な価格で4グラム入りなので、グリス塗りに失敗しても塗り直しやすいです。
CPUグリスの塗り方は、こちらの記事で解説していますよ。
>>>センターうんこはダメ?初心者向けにCPUグリスの塗り方を伝授
ヒートシンクにはなるべく触れない
ヒートシンクに触れるとサビる……とかではなく、単純に手を切るからです。ヒートシンクは放熱効果を高めるために薄く作られていて、ホントにもうスパスパ切れてしまいます。
私もつい最近小指の皮をもっていかれました……
プッシュピンタイプの場合
まずはプッシュピンタイプのCPUクーラーの取り付け・取り外し方法を解説します。持っているCPUクーラーがプッシュピン方式じゃないよ!って方は「バックプレートタイプの場合」へどうぞ。
取り付け方
まずはプッシュピンがロックされているかを確認しましょう。角に4箇所ついている棒みたいなものがプッシュピンですね。
矢印の向きと反対方向(時計回り)に回すと「ロック」です。
CPUクーラーを取り付ける前に4つとも回してみて、ちゃんとロックされているかチェックしておくといいですね。ロックできていないと、ピンを差し込んでも全然固定できないのでCPUを冷やせません。
某クーラーのAmazonレビューで「ピンを押し込んでもすぐ外れる」と書いている方がいましたが、たぶんロックできていないだけです……
プッシュピンがロックされていることを確認したら、次はCPUクーラーをマザーボードに固定します。
電源ケーブルがマザーボードのコネクターに届くように、少し伸ばしておくといいですね。
CPUの近くにある「CPU_FAN」がCPUクーラー用のコネクターです。
いよいよCPUクーラーをマザーボードに取り付けます。ピンを差し込む穴の位置を確認しながらそっと乗せるのがポイント。
ぜんぶのピンが穴に入ったら、真上から指で「カチッ」と音がするまで押し込みます。
グリスをまんべんなく広げるために、左上を押し込んだら次は右下……という感じで向かい側のピンを順番に固定していくといいですね。
固定できたら、最後に電源ケーブルをマザーボードに接続します。
LEDライティング機能がついているファンの場合は、LEDのケーブルをマザーボードのARGBピンヘッダに差し込むのもお忘れなく。
これでCPUクーラーが取り付けられました。
外し方
プッシュピン方式CPUクーラーの外し方は、ぶっちゃけ取り付け方の逆ですね(笑)
まずはマザーボードのファンコネクタからケーブルを引き抜きます。
次に四隅のプッシュピンを矢印の向き(反時計回り)に止まるまで回してロックを解除します。けっこう力を入れて回さないと最後まで回らず引っかかるので注意。
4つとも回しておきましょう。
ロックを解除したら、一箇所(どこでもOK)のプッシュピンを持って真上に引っ張ります。固いので「壊してしまうかも……」とヒヤヒヤしますが、けっこう力を入れても大丈夫ですよ。というか力を入れないと抜けません。
4箇所とも外せたら、あとはCPUクーラー本体を持ち上げるだけです。
バックプレートタイプの場合
バックプレートタイプは、マザーボードの裏にバックプレートという板を取り付けて、そこに本体を固定する方式のCPUクーラーです。
バックプレートはこんな感じ。CPUクーラーを買うとついてきます。
脱着が少々面倒ですがガッチリ固定できるので、大きめのクーラーに多い取り付け方法ですね。
AMD CPUの付属クーラーもバックプレートタイプです。AMDソケットの場合、もともとバックプレートとバックプレートを固定するマウンタがついていて、マウンタのネジを外すだけでCPUクーラーを取り付けれますよ。
それでは取り付け・取り外し方法を紹介します。
取り付け方
まずはマザーボードを裏返して、バックプレートを取り付けます。……といっても裏から穴にはめるだけなのでカンタンですが。
バックプレートのネジが飛び出している方をマザーボードの表面に向けて差し込みます。
マザーボードを表向けたとき、4つの穴からバックプレートのネジ穴が見えていればOK。マザーボードを表向けるとバックプレートが落ちやすいので、手で押さえながらやりましょう。
バックプレートを取り付けたら、いよいよCPUクーラーを載せます。下から出ているネジがしっかりバックプレートのネジ穴にはまるように位置を調整しておきましょう。
あとはネジを締めていくだけです。一気に1つのネジを締めるとCPUクーラーが傾くので、少しずつ4つのネジを順番に回すといいですね。
最後にファンの電源ケーブルをマザーボードの「CPU_FAN」コネクタに接続しておきましょう。
これで取付作業は終わりです!
外し方
バックプレートタイプのCPUクーラーの外し方も、取り付け方の手順を逆にやっていくだけですね。
まずは電源コネクタを引っこ抜きます。
どれを抜けばいいかわからないなら、CPUクーラーから出ているケーブルをたどってみてください。
次にCPUクーラーを固定しているネジをゆるめます。一気にゆるめるとネジやネジ穴がゆがむので、右上を2回まわしたら左上を2回まわして……と順番にやりましょう。
あとはCPUクーラーを持ち上げれば外れますよ。
AMD Ryzenを使っている場合は、CPUクーラーを外すとCPUがくっついてくる「スッポン」が起きることがあります。
CPUクーラーが外れないときはまっすぐ上に引っ張らず、CPUクーラーをねじるように少し動かしてから外すとスッポンを回避できますよ。
CPUクーラーの交換方法まとめ
今回は CPUクーラーの取り付け方と外し方を解説しました。
CPUクーラーはけっこう取り付けが難しいパーツなので、落ち着いてゆっくりチャレンジしてみてください。
脱着方法は製品によってだいぶ違うので、どうしてもわからないときは説明書を見てみるといいですね。
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