- CPUにはどんな種類があるの?
- 自分の使いみちにピッタリなCPUを選びたい!
- 性能不足にならず長く使えるCPUはどれ?
CPUはPCの頭脳にあたるパーツで、自作PCを組むときにいちばん最初に選ぶことが多いです。CPUによってPCの性能が大きく変わるので、どれを選べばいいのか悩みますよね。
CPU選びで失敗すると、せっかく自作PCを組んだのに思ったより快適じゃなかった……なんてことにも。
そこでこの記事では、自作PC歴3年の筆者が後悔しないCPUの選び方をやさしく解説します。この記事を読めば自分にぴったりなCPUに出会えますよ!
用途別のCPU比較表
CPUは、大きくわけると
- AMD社のRyzenシリーズ
- Intel社のCoreシリーズ
があります。
それぞれCore i7 やRyzen9など性能のグレードがあり、数字が大きいほど高性能になります。もちろん価格も高いですね。
用途によってどのグレードを選ぶべきかの目安を表にまとめました。
グレード | Core i9、Ryzen9 | Core i7、Ryzen7 | Core i5、Ryzen5 | Core i3、Ryzen3 |
動画編集(ガチ) 4Kでゲーム | 快適 | そこそこいける | 厳しい | やめとけ |
動画編集 ゲーム実況 | 快適 | 快適 | 厳しい | やめとけ |
フルHDでゲーム (144fps以上) | 快適 | 快適 | そこそこいける | 厳しい |
フルHDでゲーム (60fps) | 快適 | 快適 | 快適 | そこそこいける |
オフィス | 快適 | 快適 | 快適 | 快適 |
ゲームの快適さはグラフィックボートの性能で大きく変わりますが、いくら高価なグラボを使っていてもCPUが貧弱だと100%の性能が出ません。
ゲーミングPCを組むときはグラボを重視するのが一般的ですが、CPUとのバランスも大切です。
IntelとAMD、どっちを選んだらいいの?
ここ数年人気があるのはAMD Ryzenですね
2018年ごろまではCPUといえばIntel一択で、Ryzenは安かろう悪かろうでしたが、2019年7月に安くて性能が良いRyzen3000シリーズが発売されてから形勢が逆転しました。
なので性能を求めるならRyzen、低価格帯(Core i3やi5)でコスパを求めるならIntelという感じで選ぶといいですね。
どちらにしてもそこまで困ることはないので、迷ったら好きな方を選べばいいかと。
CPUを選ぶときのポイント
CPUの性能は、おもにこの4つの要素で決まります。
- クロック数
- コア数、スレッド数
- 世代
- 内蔵グラフィック
※ほかにもIPC(クロックあたりの命令回数)などもありますが、性能を大きく左右するものではないので割愛します。
なのでCPUを選ぶときは上の4つをよく見れば、あとはどうでもいい目を通すくらいで大丈夫です。
それぞれ詳しく解説しますね。
クロック数
クロック数は、一秒間にできる作業の量を表しています。「3.5GHz」などと書かれているのがクロック数ですね。
クロック数を高くすると性能が上がるかわりにめちゃくちゃ熱が出るので、ここ10年くらいはあまり進化していません。5年前に発売されたCPUと今のCPUをくらべてもクロック数は同じくらいなんです。
なのでCPU選びではクロック数をあまり気にする必要はありませんね。
しかしまったく進化していないわけではなく、最近のCPUには「ターボブースト機能」がついています。
ターボブースト??
必要なときだけクロック数を高くする仕組みです
普段はクロック数を低くして発熱をおさえつつ、いざ処理速度が必要になったら本気を出す。ドラゴンボールの界王拳みたいなもんですね。
最新のCPUならIntel、Ryzenどちらにも搭載されているので、とくに気にする必要はありません。
注意したいのは、スペック表のクロック数はベースクロック(ターボブーストなしのクロック数)が書いてあることが多い点です。なので性能を比較するときはブーストクロックを見るといいですね。
コア数、スレッド数
CPUを選ぶときにいちばん重要なのがコア数とスレッド数です。
コア数とスレッド数は、同時にできる作業の量を表しています。「コア」と「スレッド」は厳密にいうと違いますが、どちらも多いほうが同時にたくさんの作業ができるので性能が高くなります。
コア数とスレッド数の違いをくわしく知りたい方は、こちらのパソコン工房の記事がわかりやすいですよ。
ゲーミングPCの場合、「ゲームと同時に何をやるか」で必要なコア数が変わります。
たとえばゲーム中はゲームしかしないなら4コアで十分ですし、ゲーム中に録画や調べ物をする場合は6~8コア以上は欲しいですね。
ゲームと同時になにかしたいことは多々あるので、予算が厳しくないなら6コア以上のCPUを選ぶのがオススメです。
動画編集をする場合、コア数はできるだけ多いほうが快適です。とくにCPUでエンコードをするソフトの場合、コア数が多いほどエンコード時間が短くなりますね。
「時は金なり」なので、よく動画編集をするならCPUのコア数は妥協せず選ぶのがオススメです。
世代
コア数やクロック数と比べるとあまり知られていませんが、世代もCPUを選ぶときに重要なポイントです。
世代ってなに?
CPUが作られた年代みたいなものです
基本的に同じグレードでも世代が新しい(=数字が大きい)ほど性能がアップしています。かといって価格が上がるわけでもないので、特別な理由がないなら最新世代のCPU一択ですね。
私は初めて自作PCを組み立てたときかなり古い世代のCPUを選んでしまい、めちゃくちゃ後悔したことがあります。結局性能が足りなくなったときにほぼすべてのパーツを交換する羽目になりました……
参考>>>【自作PC失敗談】初心者が自作して初めてわかった4つの教訓
内蔵グラフィック
内蔵グラフィックは、グラフィックボードを使わない場合に必要な画面を表示するためのチップです。文字通りCPUの中に画面を表示するチップがセットになっているわけですね。
Intelの場合、型番の後ろに「F」がついているものは内蔵グラフィックが非搭載です。Ryzenは型番の後ろに「G」がついているCPUだけに内蔵グラフィックが搭載されていますよ。
なのでグラボを搭載しない予定なのに「F」付きのCPUを選んでしまうと画面が映りません。逆にグラボをつける場合は内蔵グラフィックなしのCPUを選ぶと少し安くなりますね。
後悔しないCPUの選び方まとめ
グレード | Core i9、Ryzen9 | Core i7、Ryzen7 | Core i5、Ryzen5 | Core i3、Ryzen3 |
動画編集(ガチ) 4Kでゲーム | 快適 | そこそこいける | 厳しい | やめとけ |
動画編集 ゲーム実況 | 快適 | 快適 | 厳しい | やめとけ |
フルHDでゲーム (144fps以上) | 快適 | 快適 | そこそこいける | 厳しい |
フルHDでゲーム (60fps) | 快適 | 快適 | 快適 | そこそこいける |
オフィス | 快適 | 快適 | 快適 | 快適 |
今回は、後悔しないCPUの選び方を解説しました。
資金が無限にあるなら最高性能のCPUを選べばいいので悩むことはありませんが、私や大抵の方は予算が限られているので、自分の用途に合ったCPUを見極めるのが大切です。
ちなみに同じCPUを5年くらい使い続けたい場合は、自分が必要な性能のひとつ上のグレードを選んでおくと性能不足を感じにくいので長く使えますよ。
自作PCの作り方に戻る>>>【保存版】初心者向け自作PCの作り方まとめ!トラブルの対処法まで完全解説
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