こんな疑問を解決します↓
- どんなメモリを選んだらいいの?
- メモリクロックって何?
- メモリの種類はどんなのがある?
メモリは少なすぎると他のパーツが100%性能を発揮できないので、重要なパーツです。かといってやたら容量を上げても性能は上がりません。予算と相談してどこで折り合いをつけるかが難しいパーツですね。
でも、メモリ選びで重要なのは容量だけではありません。規格が違えばそもそも取り付けられないですし、OC(オーバークロック)メモリを選んでしまうとトラブルのもとになります。
そこでこの記事では、メモリの選びのポイントをわかりやすく解説します。
メモリ選びのポイント4つ
メモリ選びのポイントは、この4つです。
それぞれ詳しく解説しますね!
メモリの容量
メモリ選びでいちばん最初に決めるのは容量です。
自分がその自作PCでどんな作業をするつもりなのかを思いうかべて、すこし余裕をもたせた容量を選ぶといいですね。
メモリ容量の目安を表にしました。
容量 | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
4K、8K 動画編集 | やめとけ | やめとけ | 厳しい | そこそこ | 快適 |
動画編集 写真編集 | やめとけ | 厳しい | そこそこ | 快適 | 快適 |
ゲームしながら マルチタスク | やめとけ | 厳しい | 快適 | 快適 | 快適 |
ゲームのみ | 厳しい | そこそこ | 快適 | 快適 | 快適 |
事務作業 | そこそこ | 快適 | 快適 | 快適 | 快適 |
メモリ容量はゲームでもけっこう重要で、メモリが少ないとゲーム側が自動で節約するので、同じグラボを使ってもフレームレートが落ちることも。
私はWarThunderをやっていて、メモリを8GB→16GBに増やすと同じ設定でもメモリ使用量が2~3GB増えたことがあります。8GBのときは気づきませんでしたが、16GBにしてみると8GBのときはかなり節約してたことがわかりますね。
メモリの規格
メモリには規格があって、「DDR3」や「DDR4」のように書かれています。CPUと同じように、DDRの後の数字が大きくなるほど新しい規格ですね。
注意点はメモリには規格どうしの互換性がないことです。マザーボードのメモリスロットとおなじ規格のメモリを選ばないと取り付けられません。
現在(2022/10/30)最新の規格はDDR5ですが、対応マザーボードの価格が高い上にメモリ本体も良いお値段になっています。普及してくればもっと安くなりそうなので、ゲーミングPCを組む場合ならDDR4を選ぶのが無難です。(※Ryzen7000シリーズはDDR5しか使えません)
じゃあDDR5はどういう用途に向いてるの?
DDR5は次の項目で説明するメモリクロック(データ転送速度)が速いので、動画編集などのデータを大量に読み書きする作業にぴったりです。他にはZipファイルの圧縮/解凍もDDR5が有利ですね。
メモリクロック
メモリクロックは、そのメモリが一秒間に送れるデータ量のことです。DDR4-3200と書かれたメモリだと「3200」の部分がメモリクロックです。
メモリクロックが高いとCPUやGPUがデータをすばやく出し入れできるので、メモリが原因でCPUやGPUの性能が出ないこと(=ボトルネック)が少なくなります。
でも性能の良いGPUやCPUじゃないとあまり体感できないので、メモリクロックの高いメモリを選ぶよりグラボをひとつ上のグレードにするほうが性能がUPしますよ。
ただ、第3世代以前のRyzenを使う場合はメモリクロックがかなり重要です。
なんで?
構造がちがうからです
第3世代以前のRyzenは安く多コアCPUをつくるために、4コア1セットでチップを生産していました。たとえば8コアのCPUを作るときは4コアのセットを2つくっつける、という感じですね。
この4コアのチップがバス(つなぎ目)でつながっているので、メモリクロックが遅いとバスを通る信号の速度が遅くなってしまいます。
なので第3世代以前のRyzenを使うときは、できるだけは高いクロックのメモリを選ぶのがおすすめです。
でも第4世代からは8コアで1セットに変わったので、そこまで気にする必要はないですね。12コアのRyzen 9 5900Xや、16コアのRyzen 9 5950Xなどでは気にしたほうがいいですが……
ネイティブ対応メモリか
そのメモリがネイティブ対応メモリかどうかも、メモリ選びで外せないポイントです。
ネイティブ対応ってなに?
自動的にいい感じのクロックで動いてくれるメモリです
DDR4メモリには
- ネイティブ対応メモリ(JEDEC準拠メモリ)
- オーバークロック(OC)メモリ
の2種類があります。
ネイティブ対応メモリにこだわる理由は、OCメモリは自分で設定をロードする必要があるし、その設定でちゃんと動く保証がないからですね。
もしOCメモリを選んでしまってちゃんと動作しなかった場合、原因を特定するのがかなり大変です。
その点ネイティブ対応メモリは、よほどの相性問題がないかぎり決まったメモリクロックで安定動作してくれますよ。
OCメモリは中・上級者向けなので、初心者の方は手を出さないほうが無難です。
でも、どうやってネイティブ対応かどうか見分けるの?
メモリの電圧をチェックしましょう!
OCメモリとネイティブ対応メモリはややこしいですが、電圧がちがいます。
メモリを選ぶときはかならず電圧をチェックして、ネイティブ対応メモリ(1.2V)かどうか確かめてから購入するといいですね。
デュアルチャネルとは
「デュアルチャネル」ってのも聞くけど、いったい何なの?
メモリを2枚セットで使うと通信速度が速くなる技術です
デュアルチャネルを使うと、理論上は帯域幅が2倍、実際のゲーミング性能も平均11%ほど上がるので、メモリを買うときは2枚組を選ぶのがおすすめですよ。
メモリをデュアルチャネルで動作させるための条件はこんな感じです。
同じ容量のメモリを、メモリスロットを1つ飛ばしで取り付けるだけですね。
上の写真のマザーボードだと、「1と2」か「3と4」のスロットに挿せばデュアルチャネルで動作します。
不安だからデュアルチャネルになってるか確認したい……
メモリがデュアルチャネルで動作しているか確認するには、フリーソフトのCPU-Zを使うのが便利ですよ。
>>>CPU-Zのダウンロード
起動したら「Memory」タブをクリックして、「Channel #」の項目を見てみましょう。
「Dual」と書いてあればデュアルチャネルで動作していますよ!
メモリの選び方まとめ
この記事では、メモリを選ぶときのポイントをわかりやすく解説しました。
ほかにもメモリチップの種類などの違いもありますが、基本はこの4つを見ておけば安心です。とくに「ネイティブ対応か」は見落としがちなので、しっかり電圧をチェックしてから購入するといいですね!
自作PCの作り方に戻る>>>【保存版】初心者向け自作PCの作り方まとめ!トラブルの対処法まで完全解説
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